ドクターズコスメ・メディカルコスメとは?メリットや選び方とおすすめを紹介

医師や医療機関、企業が皮膚科学に基づいて開発・監修を行っている「ドクターズコスメ」。ドクターズコスメには市販されているものと医療機関でしか購入できない2種類があり、医療機関専売品は「メディカルコスメ」とも呼ばれています。

ドクターズコスメ・メディカルコスメともにビタミンAや高濃度ビタミンC誘導体、トラネキサム酸、プラセンタなどの成分を配合したものや、成長因子(EGF、FGFなど)、幹細胞培養上清液など成分にこだわったものが多く、肌の悩みや使用目的にあわせて選べることができます。肌の専門家が開発していることもあり、無着色・アルコールフリー・パラベンフリー・無香料・ミネラルオイルフリーなど刺激になるものを極力除いたものが多いのも特徴です。

一般的な化粧品に比べるとターゲットとする肌悩みがはっきりしていて、その肌悩みに効果的な成分が配合されています。肌の悩みや使用目的に合わせて選べるのが嬉しいですよね。

ただ、「ドクターズコスメ・メディカルコスメ」という言葉は正確な定義はありません。それゆえにただ名前にDr.と付けた商品も見かけます。

名前的に効果がありそうだし、SNSでもよく見かけるけど詳しくは分からないな...。

この記事ではドクターズコスメ・メディカルコスメについて、一般的な化粧品との違いやメリット・デメリット、選び方などを詳しくご紹介します。

日々のケアに取り入れたいと考えている方は参考にしてみてくださいね。

クターズコスメ・メディカルコスメってなに?

化粧品は薬機法(医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器、再生医療等製品について安全性と、体への有効性を確保するための法律)上、「化粧品」と「医薬部外品」に分けられます。

ドクターズコスメとメディカルコスメも薬機法上は化粧品に分類され、また、そのすべてが医薬部外品というわけでもありません。

医療機関で発売されるメディカルコスメも医薬品ではなく、化粧品です。

表にまとめてみたので参考にしてください。
化粧品 「人の身体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌を変え、又は皮膚若しくは毛髪を健やかに保つために、身体に塗擦、散布その他これらに類似する方法で使用されることが目的とされている物で、人体に対する作用が緩和なものをいう」と定義。全成分の表示が義務。
薬用化粧品
(医薬部外品)
薬用化粧品(医薬部外品)は化粧品と医薬品の中間に位置していて、「人体に対する作用が緩和なもので、機械器具等ではないもの」と定義。目的に対する有効成分が含有されている商品。医薬部外品は国の承認が必要で、規定量の有効成分が配合されている。
ドクターズコスメ 医師や医療機関、皮膚専門家の監修の下、開発された化粧品。医療機関受診は必要なく、誰でも購入が可能
メディカルコスメ ドクターズコスメと同じく、医師医療機関、皮膚の専門家の監修の下、開発された化粧品のこと。含有する美容成分が高配合のため、医師の診察が必要で医療機関のみで購入が可能。

ドクターズコスメは医師の診察が必要ないため、メディカルコスメに比べると副作用が出ないよう配合成分量を低くしているものが多くなっています。

診察を必要とす
るメディカルコスメは、高濃度の成分を使用していることが多いため種類によっては使用する際に注意が必要なものがあります。診察が必要となるとなかなか手が出しにくいというイメージもありますが、オンライン診療が可能なクリニックも増えてきているので以前に比べて身近になっていると思います。

クターズコスメ・メディカルコスメを選ぶメリット

ドクターズコスメ・メディカルコスメのメリットは大きく3つ。

  • 皮膚科学に基づいているため信頼性が高い
  • 肌悩みにあった効果が期待できる
  • メディカルコスメは医師に相談しながら使用できる

ドクターズコスメ・メディカルコスメの大きなメリットは医師や医療機関、皮膚の専門家が臨床経験の中で培った知識をもとに、研究開発を行っている部分。ドクターズコスメ・メディカルコスメだから絶対に肌荒れしないという訳ではありませんが、肌の専門家だからこそ肌にとって負担になるものを極力除いているものが多く、敏感肌用では肌トラブル改善のために開発されているものもあります。

また、専門家が肌悩みに合わせて成分を厳選して配合していることから、美白やニキビ、エイジングケアや敏感肌などそれぞれの肌悩みにあった高い効果が期待できます。

自分の肌悩みに合わせて効率よくケアできるんですね!

医療機関でしか買えない医療機関専売品の場合、医師に相談しながら使用できるのも大きなメリットですよ。

クターズコスメ・メディカルコスメのデメリット

ドクターズコスメ・メディカルコスメのデメリットはこちら。

  • 市販品に比べて価格が高い
  • ネットのみの販売のものも多く、気軽に買えない
  • 医療機関専売品は医療機関受診が必要

一般的な化粧品に比べて高価なものも多く、販売店が限られているのでドラックストアで仕事帰りに買ってこう、といった手軽さはありません。医療機関専売品の場合は医療機関の受診が必要となるため、手間もかかるというデメリットもあります。

価格については内容にこだわって開発しているのと、量産していないため高価になっている傾向があります。

クターズコスメ・メディカルコスメの選び方

ドクターズコスメ・メディカルコスメはそれぞれの肌悩みに特化して作られているので、自分の肌悩みに対して効果が望める成分が配合されているものを選びましょう。

選ぶ際に押さえたいポイントはこちら。

  • 肌のタイプに合った商品を選ぶ
  • 肌の悩みに合わせた成分が入っているものを選ぶ
  • 口コミやレビューで自分と同じ悩みを持っている人の意見を参考に選ぶ
  • メディカルコスメが気になる場合は取り扱いの医療機関を調べる

肌のタイプに合った商品を選ぶ

肌質は皮脂量と保湿力で決まってきます。自分の肌質を把握して、どんなものがいいかチェックしましょう。

ノーマル肌:皮脂量も適量で保湿力も高い。
オイリー肌:皮脂量も保湿力も高いけどべたべたしやすい。
ドライスキン肌:皮脂量・保湿力ともに低い。肌バリアが弱いため敏感になりやすい。
インナードライ肌:皮脂量くてベトベトするのに保湿力が低くツッパリを感じる。
混合肌:乾燥する部分と皮脂量の多くベトベトする部分があって混在している

オイリー肌の人が高保湿のものを使うとニキビなどのトラブルになりやすくなります。逆にドライスキンの人が油分が少なくさっぱりしたものを使うとどんどん乾燥してしまう結果に。

肌質は年齢・季節・環境にも左右されます。化粧品を購入する際は自分の肌質を知って、自分の肌に合ったものを選ぶようにしましょう

肌の悩みに合わせた成分が入っているものを選ぶ

自分の肌悩みが把握できている場合は、ニキビ、シワ、シミなどそれぞれの悩みに合った成分が配合されているものを選びましょう。

ドクターズコスメ・メディカルコスメは何を改善したいか、どういった効果があるかを明確にしたものが多いので肌悩みに合った商品を選ぶことができます。

シワが悩みであればレチノールやナイアシンアミドなどシワ改善の成分が入ったもの、全体的にエイジングケアしたいのであれば幹細胞培養上清液を配合したもの、肌の老化を防止したいのならフラーレンなどなど様々な成分があるので化粧品ごとの特徴をよく理解して肌悩みにピッタリなものを探しましょう。

特にメディカルコスメは成分を高配合していて医師に相談もできるのでおすすめです。

口コミやレビューで自分と同じ悩みを持っている人の意見を参考に選ぶ

口コミやレビューを見て、自分と同じ悩みを持つ人が多く使っているもの選ぶという方法も。

口コミには意外と参考になる意見が多くあります。

ただ、肌は人それぞれ違うので、口コミだけを信じるのではなく口コミから見つけた化粧品の特徴をよく調べてから決めましょう。

私も気になる化粧品があると色々使っている人の意見を参考にすることも多いです。

クターズコスメ・メディカルコスメを使う場合の注意点

市販されているドクターズコスメは通常の化粧品と同じように使用しても問題ありません。ただ、他の化粧品より成長因子など初めて使う成分も多いかと思いますので、肌に刺激等がある場合は使用を中止するようにしましょう。

特にメディカルコスメは美容成分が高配合されていて、刺激が強いものもあります。医師の指示のもと使用するようにしましょう。

また、医師の診察が必要なメディカルコスメも個人輸入などで診察なしで購入もできてしまったりするのが現状。ただ、商品によって強い反応が出るものがあるため注意が必要です。

表的なドクターズコスメ・メディカルコスメ

ドクターズコスメ・メディカルコスメは本当にたくさんの種類があるので、これ以外にもたくさんありますが代表的なものをご紹介します。

メディカルコスメ

  • セルニュープラス
    NOVと同じ常盤薬品から発売されている医療機関専売のスキンケアブランド。
    セルニュープラスには「ベーシックタイプ」と有効成分配合の「セルニュープラス DR」があって、いずれも医療機関での販売。
    レーザーやピーリングの施術後の肌が敏感になっている状態でも使用できる肌へのやさしさを追求したケアライン。

  • ディーアールエックス(DRX)
    ロート製薬が医師指導の下開発した医療機関専売のケアブランド。
    ハイドロキノン配合美容液の開発からスタートしていて、美白、ニキビ、エイジングケアができる商品がある。

  • ナビジョン
    資生堂の美容皮膚研究を元に作られたスキンケアブランド。
    ナビジョンには、一般販売向けのナビジョンと医療機関限定のナビジョンDRの2つのシリーズがあって、有効成分のトラネキサム酸が配合されているのが特徴。
    トラネキサム酸は美白成分で、メラニンの生成を抑えて、シミやそばかすを防いでくれる。

  • エンビロン
    エンビロンはビタミンAの作用に着目し、先端皮膚科学と美容学に基づく医学的アプローチで研究開発されたドクターズコスメ。 世界70ヶ国、国内1500箇所の専門機関・専門サロンで採用されている。ビタミンAを中心としてビタミンCやEなどがバランス良く配合されているのが特徴。

    オンラインストアから購入できますが、ビタミンAを高濃度で配合しているので初回はクリニックやサロンでの購入がおすすめ。カウンセリングが不要な低濃度のものもある。

  • ゼオスキン
    ビタミンAを配合し複数の製品を組み合わせて肌質改善を目指すプログラムが特徴的のケアライン。カウンセリングで自分の肌に合ったプログラムを受けることが可能。
    肌の状態に合わせてビタミンA の濃度を段階的に高めていく。医療機関専用のブランドなので基本的にはクリニック等の医療機関で処方が必要。オンラインで診断→販売してくれるところも多い。

  • デルファーマ
    医療用ケミカルピーリングと治療のサポートを考えたスキンケアブランド 。 クリニックで行う医療用ケミカルピーリングと施術後のホームケアで、一人ひとりの肌に適したアプローチをするのが特徴。医療機関で購入可能。
    肌を再構築するPeel(除去)、Correct(補正)、Protect(保護)を行う。

  • プラスリストア
    レーザー・光治療を受ける患者のために作られたスキンケアブランド。プラスリストアシリーズには、ハイドロキノン、フラーレン、アミノ酸など、美容効果を最大限に発揮してくれる有効成分を配合。
    肌トラブルだけでなく、肌の色に関するトラブルにも対応しているのが特徴。

  • リビジョン
    リビジョンスキンケアは、ペプチドをベースとしていて年齢に負けない肌を目指す高機能スキンケアシリーズ。リビジョンは製薬業界の中でもペプチドにいち早く着目し20種類以上のペプチド成分の特許を取得。肌悩みに合わせて選べるラインナップが特徴的。
私の感覚では一般皮膚科だけのところはNOV・2e・セルニュープラスの取り扱いで、美容をやっているところはエンビロンやゼオスキンなども取り扱っているように感じます。クリニックによって取り扱うものが違うので調べてから受診するようにしましょう。

ドクターズコスメ

  • NOV(ノブ)

    常盤薬品から発売されているケアシリーズでドラックストアでも購入可能。
    ノブは臨床皮膚医学に基づいて開発されていて、皮膚のトラブルが気になるときにも使用できる安全性の高いスキンケアを目指している。大学との共同研究も積極的におこなっていているメーカー。皮膚科での取り扱いもあり、敏感肌の方におすすめ。

  • ラロッシュポゼ
    敏感肌のためのスキンケアブランドとしてフランスで誕生したケアシリーズ。ターマルウォーター(スキンケアの浸透や保湿効果を高め、¥て肌のひりつきを緩和する)を美容成分としていて、市販されているので購入しやすいのが◎。世界で90,000人以上の皮膚科医が採用していて、皮膚科医と連携し製品の研究や開発を行っている。

  • 2e(ドゥーエ)
    資生堂から発売されている低刺激スキンケアブランド。
    資生堂は50 年以上にわたる敏感皮膚研究を続けていて、その知見に基づいて開発されている。あまりドラックストアでは見かけなく、薬局や皮膚科での取り扱いが多い。
    HPで取り扱い店舗の検索が可能なため近くの店舗を探すかネットでの購入が可能。敏感肌の方におすすめ。

  • ドクターシーラボ

    皮膚医の城野医師が創業者で、国内No.1ドクターズコスメ。
    城野医師が納得できるスキンケアがなく自身で開発をスタートした皮膚科学に基づいたスキンケアブランドでドラックストア等でも取り扱いがあるため、購入しやすい。エイジングケアやニキビ、美白など様々なケアラインがあり自分の肌悩みに合わせて選べるのが◎。

  • アンプルール

    皮膚科医の髙瀬聡子医師によって開発されたドクターズコスメ。
    アンプルールは美白やしわなどのアンチエイジングといった美容に特化していることが特徴。アンプルールはハイドロキノンにいち早く注目し、化粧品に安定して配合できる「新安定型ハイドロキノン」を開発している。デパートやネットでの購入が可能。

  • セルピュア
    東京銀座スキンケアクリニックの理事長三浦麻由佳医師監修のもと、 健康的でバリア機能の高い美しい素肌へ導くために必要な成分と効果にこだわって作られたドクターズコスメ。セラミドに強いので、年齢肌、乾燥肌の方におすすめのブランド。
    実店舗が少ないのでネットでの購入がおすすめ。東京銀座スキンケアクリニックでも購入可能。
  • ジュランツ
    高須クリニック高須英津子医師開発のスキンケアブランドで、肌細胞の再生を活性化するEGF・FGF・IGFという3つの成分を取り入れているのが特徴。年齢肌が気にある方におすすめ。ネット販売と高須クリニックで購入可能。

  • Dr.K(ドクターケイ)
    青山ヒフ科クリニックの亀山孝一郎医師と共同開発されたスキンケアブランド。
    亀山孝一郎医師は ビタミンC研究の第一人者で、ビタミンCを中心に各種ビタミンを調合したカクテルビタミンが特徴のケアライン。毛穴が気になる人におすすめ。

  • Easydew(イージーデュー)
    韓国の大熊(デウン)製薬が様々な肌悩みを解決するために皮膚専門医と共同開発したスキンケアブランド。高純度・高濃度のEGF「DWーEGF」が特徴。
    特にイージーデューRXシリーズは、クリニック化粧品ラインとしてEXシリーズがバージョンアップしてレーザー施術後のAfter Care用として「Post Laser」、肌荒れ予防・敏感肌用に特化した「Sensitive barrier」ラインを取り揃えたシリーズ。
医療機関受診が必要ないドクターズコスメも優秀なものがたくさん!!

クターズコスメ・メディカルコスメのまとめ

  • 医師や医療機関、企業が皮膚科学に基づいて開発した商品
  • 購入時医師の診察が必要なものとドラッグストアなどで購入可能なものの2種類がある
  • 医師の診察を必要とするメディカルコスメは高濃度の成分を使用していることがあり使用には注意が必要
  • 診察が必要ないドクターズコスメも優秀なものが多い

今日はドクターズコスメ・メディカルコスメについてご紹介しました。個々で紹介したもの以外にもたくさんの商品があります。個々の皮膚科で独自に作っているものまで上げると本当にたくさん。

一般的な化粧品に比べると美容成分の配合濃度が高く、成分にもこだわっているので肌悩みに合わせて選ぶと効果的です。

ぜひ日々のスキンケアに取り入れてみてくださいね。

 

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